「折りたたみスマホ」の“今”――発表から現在までの動向を追う

公開日時 : 2019-09-08 18:00
更新日時 : 2019-09-08 18:00

折りたたみスマホ

折りたためるスマートフォン(スマホ)。そんなガジェット好きならずとも心くすぐられるワードが注目を集めたのは、2018年11月のこと。

中国のメーカーであるRoyole(ロヨル)が折りたたみスマホ「FlexPai(フレックスパイ)」を発表し、各メーカーも続々と折りたたみ型を発表しました。

この流れを受けて2019年は“折りたたみスマホ元年”となるかと思われましたが……。紆余曲折がある折りたたみスマホの現状を追ってみました。

折りたたみスマホとは?

折りたたみといえば、ガラケーの二つ折りモデルを想像する人も多いかと思いますが、スマホの場合、液晶画面そのものを最新技術で折り曲げられるようしたものを、折りたたみスマホといい、「フォルダブルスマホ」とも呼ばれます。

「フォルダブル(foldable)」とは、「折り畳み式」を英語で意味します。

ディスプレイが曲がるスマホは、Samsung(サムスン)やHuawei(ファーウェイ)、MOTOROLA(モトローラ)などが数年にわたって開発を進めていました。そうした中、Royoleの折りたたみタイプの発表を受け、各メーカーも発表にいたったのです。

ただ「FlexPai」の実機を触ったユーザーからの評価は芳しくなく、アメリカでは現在販売中ですが日本での販売は今のところ未定となっています。

そうした中で、サムスンが「Galaxy Fold(ギャラクシー フォールド)」、ファーウェイが「Mate X(メイトエックス)」を発表。特に「Galaxy Fold」は、本格的な折りたたみタイプの商用スマホとして、2019年4月には市場に登場するはずでした。

ところが、発売に先駆けて貸し出されたレビュー機を操作したユーザーから、ディスプレイの一部が膨らんだり、ディスプレイが点滅を続けたり、ディスプレイの最上部であるポリマー層を保護フィルムと間違ってはがしたりといったトラブルが頻発。その結果、使用機は回収され発売が延期に。

一方、「Mate X」は今夏には発売されるのではと言われていましたが、アメリカと中国の関係が悪くなり、アメリカがファーウェイの通信機器の使用や輸入の禁止を決定するなどの影響を受け、発売が危ぶまれています。

サムスンが難局を乗り越え、折りたたみスマホの発売を決断

そんな状況が続く中、現地時間の2019年7月25日にはサムスンが「Galaxy Fold」の最終テストを経て、2019年9月6日に発売することを発表。再び話題を集めました。

同社の発表によれば、端末の設計と構造を改善。特にディスプレイの最上層が保護フィルムのように見える点については、ディスプレイの保護層を改良し、ディスプレイ構造と一体化されたパーツになるようにしたといいます。

また強度が懸念されていた、折りたたみ構造の中核であるヒンジ部分を強化したほか、折り曲げられる有機ELディスプレイそのものの強化も図っているようです。

つまり、基本的な部分で再設計したのではなく、試用機を触ったユーザーが指摘した脆弱性の改良、改善が行われたというのが現状です。

これらを踏まえて発表通り2019年9月6日に韓国で「Galaxy Fold」が発売されました。イギリス、フランス、ドイツなどのヨーロッパでも9月18日に発売されます。アメリカでも順次発売予定ですが、日本は発売未定です。今後の発表を期待ですね。

折りたたみスマホが抱える“問題”

「Galaxy Fold」がディスプレイそのものを曲げられ、「Mate X」は開くと8インチ近いディスプレイサイズでスマホとタブレットの両方として使えるなど、折りたたみスマホには多くの魅力が詰まっていますが、問題とされているのが“価格”です。

現時点での予定価格が、「Galaxy Fold」は1980ドル(約22万円)で、「Mate X」は2299ユーロ(約29万円)。日本のハイエンドモデルのスマホの倍以上の価格となっており、おいそれと手が出る価格ではないでしょう。

2019年4月にシャープが国産有機ELを採用したフォルダブルスマホを発表しましたが、こちらはディスプレイの技術披露が主な目的で、現時点では商品化を検討しているわけではなさそうです。

価格が落ち着くためには、量産体制や複数メーカーによる生産、国産の登場などいくつか要因が考えられますが、サムスンやファーウェイの端末がユーザーに受け入れられるかどうかが一番のポイントとなってくるのではないでしょうか。

折りたたみスマホの未来 普及の鍵を握るのは?

では、折りたたみスマホの“未来予想図”はというと、普及のきっかけとして、「5G(第5世代移動通信システム)」の存在が考えられます。

日本では来年から導入される見込みですが、これまでの携帯電話の歴史を見る限り、通信規格が変わるとともにデバイスの形も変わってきています。このタイミングに折りたたみスマホがハマるかどうかが、普及するか否かの分かれ道の一つと予想するのは難しくありません。

また、折りたたみを開いたときにディスプレイサイズが大きくなれば、その分、通信速度も求められます。この点も折りたたみスマホと5Gが影響し合うと推測する要因です。

またAppleも2019年3月にフォルダブルに関する特許を出願しています。その流れを受けて折りたたみタイプのiPhoneなどが登場すれば、さらに普及への道が近づくはずです。

いよいよ本格的な折りたたみスマホの登場が間近に迫ってきています。高価格なのがネックではありますが、ニーズが増えればハイエンドモデルのスマホ並までには落ち着くのではないでしょうか。スマホのスタンダードになれるかどうかは、今後の動向次第。注目していきたいところですね。

※記事内容は2019年9月現在の情報を基に作成。

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