【令和版】三種の神器の家電とは?昭和・平成と家電の歴史と進歩を解説

更新日時 : 2023-10-05 12:33

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昭和の時代を顧みると、家電の分野に関しては、三種の神器というキーワードが思い浮かんでくるのではないでしょうか。

昭和の時代から家電の分野は目まぐるしく変化してきました。

最新家電が続々と登場した令和の現代において、三種の神器も変化を遂げているようです。

今回は、昭和時代に三種の神器と呼ばれた家電を顧みるとともに、平成・令和時代の家電における三種の神器について解説していきます。

【昭和版】家電における三種の神器

【昭和版】家電における三種の神器

家電における三種の神器という言葉が知られるようになった起源は昭和時代です。

三種の神器が登場するまでの背景を振り返り、昭和時代における三種の神器の概要をお伝えしていきます。

三種の神器が登場するまでの背景

三種の神器が登場するまでの背景

昭和30年代は、池田内閣で所得倍増計画が発表されたり、東京オリンピックが開催されたりするなど、日本が華々しい発展を遂げた時代として知られています。

生産設備への投資が新しい消費需要を喚起し、家電の普及率も大幅に向上しました。

特に普及率が高かった家電が白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫です。

昭和32年における普及率はそれぞれ7.8%、20.2%、2.8%であったのに対し、昭和40年には95.0%、78.1%、68.7%にまで増加しました。

爆発的に普及したテレビ・洗濯機・冷蔵庫は、現代においても家電における三種の神器として語り継がれる存在となっています。

引き続き、昭和時代に普及したテレビ・洗濯機・冷蔵庫の歴史や特徴について振り返ってみます。現代の製品との違いについて着目してみてください。

三種の神器1.テレビ

三種の神器1.テレビ

【昭和時代のテレビの歴史】

1950年代に白黒テレビが登場し、1970年代まで一般的なテレビ放送に活用されました

シャープが国産第1号となる製品を開発したことも知られています。

発売当初の白黒テレビは贅沢品とされており、街頭テレビが人気で視聴されていました。

昭和32年には国産初のカラーテレビが発売され、3年後にNHKがカラーテレビの放送を始めます。

昭和51年には、カラーテレビの普及率は94%にまで到達しました。

ちなみにカラーテレビは、クーラーとカーをまとめた3Cの要素としても親しまれるようになりました。

【昭和時代のテレビの特徴】

白黒テレビは、映像がモノクロで表示されるテレビです。

形状はシンプルな四角いボックスとなっており、テーブルのように4本脚がついている機器も見受けられました。

今のテレビと違って、ダイヤルを回してチャンネルを選ぶ仕様です。

その一方でカラーテレビは画像に色彩のあるテレビです。

カラーテレビのデザインに関しては、白黒テレビとほとんど変わらず、ボックスタイプとなっています。

三種の神器2.洗濯機

三種の神器2.洗濯機

【昭和時代の洗濯機の歴史】

昭和5年に東芝が、国産第1号となる電気洗濯機を開発しました。

昭和初期の時代では、たらいと洗濯板で洗濯物をゴシゴシ洗うのが一般的であり、当時の電気洗濯機は主婦にとってあこがれの製品でした。

昭和30年代にはドラム式全自動洗濯機が登場し、昭和40年代には二層洗が全盛期に突入するなどして、電気洗濯機は着々と進化を遂げていきました。

【昭和時代の洗濯機の特徴】

昭和20年~40年代まで使われていた電気洗濯機も、現代の縦型洗濯機のような見た目と似ています。

水槽の底にあるデコボコの皿が回転して、洗濯物を洗う仕組みです。

洗う強さや時間は、現代のようにボタンを押すタイプと違って、ダイヤルの回転によって設定する仕様になっていました。

昭和40年代~50年代に使われた二槽式洗濯機は、左側と右側に2つの槽を搭載しているのが特徴でした。

左側の槽で洗濯物を洗ったあと、右側の槽に入れて脱水します。

洗う強さや時間は電気洗濯機と同様にダイヤルを回転させて設定する仕組みです。

三種の神器3.冷蔵庫

三種の神器3.冷蔵庫

【昭和時代の冷蔵庫の歴史】

昭和5年に芝浦製作所(現在の東芝)の東京工場で、国産第1号となる家庭用冷蔵庫が完成しました。

芝浦製作所が幾多の試行錯誤を重ねた結果、昭和8年には純国産の電気冷蔵庫の発売が開始されます。

昭和時代において、冷蔵庫は氷で冷やすのが当たり前でした。

そんな時代において発売された電気冷蔵庫は、小学校教員の初任給の1年分以上にあたるくらい高額だったとのことです。

昭和50年代には、冷蔵庫がほぼ全戸に1台ある時代に突入し、昭和63年には自動製氷機能付きの冷蔵庫も発売。ますます冷蔵庫が便利になっていきました。

【昭和時代の冷蔵庫の特徴】

昭和30年代ごろまで使われていた氷冷蔵庫は、氷を入れて冷やすタイプでした。

クーラーボックスのように保温する製品であり、あまり冷たくはならなかったようです。

冬は屋外のほうが冷えるため、暑い季節に活用されていました。

タンスのような見た目であり、上部のドアに大きな四角い氷を入れて、下のドアの中を冷やす仕組みです。

初めて販売された電気冷蔵庫に関しては、圧縮機や凝縮器などがキャビネットの上に露出しており、当時は冷蔵器と呼ばれていました

次第に圧縮機や凝縮器をキャビネットの下部に収めた冷蔵庫も発売されていきます。

昭和時代の時点で、冷凍食品が保存できるフリーザー機能を搭載した冷凍冷蔵庫が登場し、自動霜取り方式の特徴も見受けられました。

【平成版】家電における三種の神器

【平成版】家電における三種の神器

平成時代にもさまざま便利な家電が登場し、私たちの暮らしに根付きました。

平成になって、家電における三種の神器も内容が変わっています。

まずは企業による調査結果を確認してから、具体的な三種の神器について概要を解説していきます。

企業による調査結果

企業による調査結果

テックマークジャパンが、全国20代~50代の男女400名を対象に家電に関する意識調査を行い、平成における家電の三種の神器についてアンケートを実施しました。

「昭和の三種の神器といえばテレビ・洗濯機・冷蔵庫でしたが、平成を象徴する新・三種の神器として、相応しいと思うものを下記より3つ選んでください」という質問に対して、下記の回答結果が得られました。

家電の種類 回答結果の割合
携帯電話(スマートフォンを含む) 49.8%
薄型テレビ 45.0%
ロボット掃除機 37.3%
PC・ノートパソコン 32.3%
全自動洗濯乾燥機 16.3%
AI搭載スマートスピーカー 16.0%
録画機・レコーダー(DVD/ブルーレイ/ハードディスク) 15.8%
食洗器 12.8%
VR機器 11.8%
デジカメ 11.3%
電動自転車 10.5%
羽なし扇風機 10.0%
IH調理器 8.0%
ウェアラブル端末 7.3%
加熱水蒸気オーブンレンジ 6.8%
ポータブル型音楽プレイヤー(ウォークマン、iPod) 3.0%
携帯型・一体型ゲーム機 3.0%
体重・体組成計 2.0%
その他 1.0%
ワープロ 0.5%

参考:平成を生きた男女400人が選んだ 新・三種の神器「携帯電話」「薄型テレビ」「ロボット掃除機」令和時代は“エコ”を意識、“できるだけ長く使いたい”(PR TIMES)

結果として、携帯電話(スマートフォンを含む)、薄型テレビ、ロボット掃除機が上位として挙げられ、平成の家電における三種の神器として決定しました。

引き続き、平成の家電における三種の神器について詳細を解説していきます。

三種の神器1.携帯電話

三種の神器1.携帯電話

【平成時代の携帯電話の歴史】

平成の初期は携帯電話がまだ普及しておらず、1980年代後半から1990年代にかけてポケットベル(ポケベル)が普及していました。

表示できるのは数字だけであり、「4649(よろしく)」「999(サンキュー)」のような語呂合わせによるメッセージを送信できました。

そして携帯電話は、平成5年~平成10年に急速に普及しました。

小型化や低廉化、移動通信サービスの普及などにともない、双方向のコミュニケーションが一般化していきます。

【平成時代の携帯電話の特徴】

平成時代に登場した家庭向けの携帯電話は、パカッっと半分に折りたためる製品が多く見受けられました。

スマートフォンのようにタッチ操作はできません

携帯に備わったボタンをポチポチ押し込みながら、メッセージを作成・送信したり、電話を発信したりする仕様です。

お気に入りの着信メロディーを設定する機能や、携帯でテレビを視聴できるワンセグ機能なども特徴として挙げられます。

スマートフォンほどではありませんが、当初から通話以外の楽しみ方も見いだせるようになっていました。

三種の神器2.薄型テレビ

三種の神器2.薄型テレビ

【平成時代の薄型テレビの歴史】

平成初期には、ブラウン管テレビが浸透していました。

テレビ画面の大型化が進んでいき、平成8年には、世界最大の43型カラーブラウン管テレビも注目されています。

ただ、ブラウン管テレビは大型になるほど奥行寸法と重さが増えてしまい、取り扱いが困難になっていました。

平成中期には液晶テレビの開発が進み、薄型テレビが目立つようになっていきます。

平成14年には液晶テレビが大型化競争に突入しました。

平成23年にアナログ放送が終了。ブラウン管テレビから薄型テレビに置き換えられるようになっていきました。

【平成時代の薄型テレビの特徴】

過去に普及していたブラウン管のテレビは、画面の後ろ側が出っ張るデザインでした。

その点、薄型テレビは、プレートといえるくらいスリムな厚さであり、室内のスペースを圧迫しづらいデザインです。

また、当時のブラウン管テレビにはビデオテープを入れられる機器もあり、ビデオテープでテレビ番組の録画や再生も行えるようになっていました。

その点、すでに薄型テレビは外付けHDDを接続して番組を録画できるようになっています。

ビデオデープが増えないので、過去と比べると録画環境も劇的に改善されて便利になりました。

三種の神器3.ロボット掃除機

三種の神器3.ロボット掃除機

【平成時代のロボット掃除機の歴史】

日本国内においてロボット掃除機は、昭和時代の終わり頃から登場し始めていました。

大手家電メーカーのパナソニックは昭和61年に、八角形のデザインでサイドブラシを搭載した掃除ロボットの特許を取得。

平成5年には羽田空港に納入する業務用が開発されました。

そして世界初の家庭用ロボット掃除機が、平成14年に試作機として発表されます。

なお、掃除ロボットの代名詞であるルンバに関しても、初代が平成14年にアイロボット社から発売されています。

【平成時代のロボット掃除機の特徴】

パナソニックが試作機として開発した家庭用ロボット掃除機は、ブルーカラーを基調とした立方体に近いデザインでした。

さらにわかりやすく例えるなら、キャニスター掃除機の本体をロボットにしたような見た目といえます。四角形の底面にノズルが組み込まれている仕様です。

その一方でアイロボット社が開発した初代ルンバは、円形のスタイルでゴム製のバンパーを搭載

年を重ねるごとにルンバの機能は高性能化されていきます。

自動充電や掃除予約、スマホ操作などの機能が搭載され始め、吸引力も向上していきました。

【令和版】家電における現代の新三種の神器

【令和版】家電における現代の新三種の神器

平成から令和にかけてAIやIoTなどの技術も普及し始めました。

いつのまにか、スマート家電という高性能の製品が開発され、家電分野は劇的に進化を遂げていきます。

そんな令和の時代において、どのような家電が三種の神器に選ばれたのでしょうか。

早速、企業による調査結果を紹介し、現代における新三種の神器の概要についてお伝えしていきます。

企業による調査結果

企業による調査結果

昭和の時代が過ぎ去り、令和の時代に突入した現代において、家電における三種の神器にも変化が現れました。

パナソニックが全国の20代~60代の男女600名を対象に行った「家電のトレンドや需要とテレビの使用」に関する調査では、令和の家電における三種の神器についてアンケートをとっています。

「令和の家電 三種の神器と聞いて思い浮かぶものはどれですか?(3つ選択)」という質問に対して、下記の回答結果が得られました。

家電の種類 回答結果の割合
テレビ(4K/8K) 45%
冷蔵庫 37%
ロボット掃除機 27%
スマートスピーカー 25%
エアコン 20%
ドラム式洗濯機 16%
電子レンジ 14%
縦型洗濯機 14%
テレビ(4K/8K以外) 13%
テレビへのストリーミングデバイス 12%
炊飯器 6%
掃除機 5%
レコーダー 4%
加湿器/空気清浄機 3%
美容家電 2%
オーディオ機器 1%

参考:“令和の家電 三種の神器”決定! 「4K/8Kテレビ」「冷蔵庫」「ロボット掃除機」(PR TIMES)

結果として、テレビ(4K/8K)、冷蔵庫、ロボット掃除機が上位として挙げられ、令和の家電における三種の神器として決定しました。

ここからは引き続き、令和の家電における現代の新三種の神器について特徴を解説していきます。

昭和や平成時代からの驚きの進化に着目してみてください!

新三種の神器1.テレビ(4K/8K)

新三種の神器1.テレビ(4K/8K)

【令和時代のテレビの特徴】

令和時代のテレビは、画質に関して飛躍的な進歩を遂げています。

4Kテレビとは、フルハイビジョン(フルHD)と比べて画素数が4倍のテレビです。

約200万画素から約830万画素に変化。大画面でも画素の粗さを気にせず映像を楽しめるようになりました。

さらに画素数の増加は止まらず、時代は8Kに突入。画素数は約3,300万にまで到達しました。

すでに8Kに対応した衛星放送も始まっており、8Kテレビも市場に出回っています。

【令和時代のテレビの最新機能】

最新のテレビは、精細感復元機能を搭載しています。

解像度の低い映像から信号を解析して、被写体が本来持つ精細感を推測。

8Kの解像度にコンバートしてくれます。

そのほか、ハンズフリーの音声操作が行える機能や、リモコンで動画配信サービスにスムーズにアクセスできる機能なども代表的です。

画質だけでなく操作性も格段に向上してきています。

新三種の神器2.冷蔵庫

新三種の神器2.冷蔵庫

【令和時代の冷蔵庫の特徴】

平成から令和時代にかけて家電のスマート化が進み、最近の冷蔵庫はAIによる制御が行われるようになってきています。

AIとはArtificial Intelligenceの略称であり、人工知能を意味します。機械に人間と同じような判断処理をさせる技術です。

たとえば、私たちは冷蔵庫に食品を詰めすぎたとき、食材を使って減らそうと判断しますよね。

このような判断をAIが代わりに行ってくれ、音声で詰め込みを指摘してくれるというわけです。

【令和時代の冷蔵庫の最新機能】

最新の冷蔵庫は、AIによるエコナビ機能を搭載しています。

ドアの開閉や収納量の変化に応じて、適切な運転に自動で切り替えて節電してくれる機能です。

また、製氷に関してもAIが管理してくれる機能があります。

AIが氷を必要とするタイミングについて分析し、自動で急速製氷をスタートしてくれる仕組みです。

新三種の神器3.ロボット掃除機

新三種の神器3.ロボット掃除機

【令和時代のロボット掃除機の特徴】

「掃除の前に部屋を片付けるのが面倒」「ラグや敷居などの段差が乗り越えられない」

ロボット掃除機はとても便利な反面、何かと課題がつきまとう存在でした。

令和時代のロボット掃除機は、これまでの不自由な点がますます解消されてきています。

たたんだ衣類やおもちゃをスイスイとよけてくれたり、リフトによって本体を押し上げて段差を乗り越えたりできるなど、ストレスフリーなロボット掃除機も登場しました。

【令和時代のロボット掃除機の最新機能】

最新のロボット掃除機では、掃除が完了して機器が充電スペースに戻ったとき、専用の紙パックへゴミを排出してくれる機能もあります。

長期間ゴミの蓄積を気にせず、掃除機を稼働させられるのが便利です。

また、掃除してほしくない場所を進入禁止エリアとして認識してくれる機能も画期的。

重要なWeb会議中にロボット掃除機が部屋に入ってくることを防げます。

新三種の神器を導入して暮らしをもっと快適に!

新三種の神器を導入して暮らしをもっと快適に!

家電の三種の神器について、昭和・平成・令和の時代に分けて解説しました。

家電製品は時代を経るごとに進化していき、今後の変化についても期待が高まってきたのではないでしょうか。

令和の三種の神器について、今回だけではお伝えできなかった最新機能が、まだまだたくさんあります。

令和の三種の神器が気になった方は、ぜひノジマの店舗にお越しいただき、あらためて家電の発展を実感してみてください。

ノジマにはメーカーの販売員がおらず、公平な立場で全てのメーカーから、お客様の用途・目的に合った製品をご案内します。

テレビや冷蔵庫、ロボット掃除機などをお求めの際は、ぜひノジマ店頭までお越しくださいませ。

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