家電小ネタ帳
節電しながら冷蔵庫の寿命をのばす!冷蔵庫の賢い使い方
公開日時 : 2019-10-23 18:00
更新日時 : 2020-07-25 10:12
どの家庭にもある電化製品の代表のひとつが、冷蔵庫でしょう。
テレビがないお宅はあっても、冷蔵庫がない……というのはあまり聞ききません。それだけ普及している冷蔵庫にも関わらず、意外に知らないことが多いもの。
「なぜ冷えるの?」「なぜ結露(けつろ)する?」「節電方法は?」「長持ちするお手入れ方法は?」などなど、冷蔵庫に関する素朴な疑問を解消していきましょう。
冷蔵庫の原理はエアコンと同じ!? キーワードは気化熱
冷蔵庫がなぜ冷えるのかを調べると、かなり専門的な話になってしまいます。
「構造的にはエアコンと似ている」
「圧縮機(あっしゅくき)、凝縮器(ぎょうしゅくき)、膨張弁(ぼうちょうべん)、蒸発器(じょうはつき)の4つで構成される」
と説明されても、難しい言葉ばかりでさっぱりですよね。
エアコンの室内機が冷気を出し、室外機が暖気を放出するイメージで考えれば、何となくご理解いただけるでしょうか。(エアコンの仕組みについてはイラスト解説付きのこちらをチェック!)
この冷蔵庫やエアコンによって作り出される冷気が「気化熱(きかねつ)」。
液体が気化する際、周囲から奪う熱のこと。夏場に水を撒くと涼しくなりますが、あれも水が水蒸気に変わる、気化熱のおかげなのです。
冷蔵庫に触れると熱さを感じるのも、エアコンの室外機と同じ原理。気化熱で内部を冷やす代わりに、奪った熱を外部へ放出しているわけです。
結露はなぜ起こる? 防ぐ対策は?
さて、冷蔵庫の使用時に困る現象といえば、結露ではないでしょうか。冷蔵庫内の食品がビショビショになってしまう、困った現象です。結露は、冷蔵庫内部に暖かい外気が侵入し、前述した気化熱との温度差が大きくなることで生じます。
原因はドアの閉め忘れや半ドアに加え、パッキンの劣化でドアに隙間ができてしまうケースも。付箋など薄い紙を冷蔵庫とパッキンの間に挟み、簡単に抜けてしまう場合はNG。押し込んでも元に戻らなければパッキンの劣化が進んでいるので、メーカーや購入店で相談しましょう。
結露が発生すると冷蔵庫内の水分量が増え、カビが発生しやすくなります。内部の温度が上がることで電気代も余計にかかりますから、結露チェックはこまめに!
食品の詰め込みすぎも結露をもたらすので、要注意。 水分の多い食材にラップをかけるだけでも、結露が起きにくくなりますよ。
冷蔵庫の節電対策が知りたい!
常に通電している冷蔵庫だけに、できる限り節電したいですよね。
意外に簡単なことを注意するだけで節約に繋がるかも!?
開閉時間・回数を減らす
冷蔵庫を開ける時間や回数が増えれば増えるほど、冷気は外に出て行き外気が冷蔵庫に入りこんでしまいます。エアコンで例えるなら、窓を開けたまま冷房を使うようなものです。冷蔵庫を開ける時は素早く・最低限の回数を心がけてみてください。冷蔵庫内にとりつける冷気カーテンを検討してもいいかもしれません。
ぎゅうぎゅうに詰め込みすぎない
食品を詰め込みすぎると冷却効果が低下し、電気代がかさんでしまうことに。冷蔵庫で節電を考えるなら、まずは「適度な量で」使うことが大切です。
冷気を効率よく循環させるために、物と物の間は余裕をもって置くとさらに良いでしょう。
冷蔵庫の周囲に隙間を作る
もうひとつの節電対策は、冷蔵庫の上に物を置かないこと。
冷蔵庫が熱を放出しており、その役割を担う機構が「放熱板」。昔の冷蔵庫をご存知の方なら、背面に黒い板状のモノが付いていたことを覚えていらっしゃるのでは? あれが放熱板です。
20年ほど前から、背面を壁にピッタリと設置しても大丈夫なように、放熱板が冷蔵庫の側面や上部に移されました。と同時に、外から見えないような構造に。冷蔵庫の側面や上面が熱く感じられるのは、内部に放熱板が隠されているからなのです。
そのため、冷蔵庫の上に物を置くと放熱効果が下がり、冷蔵庫の運転効率も落ちてしまいます。結果的に電気代がかさむことになるので、節電を考えるなら、本来ならば冷蔵庫の上に物を置いてはいけません。
とはいえ、収納の都合で物を置きたい場合もありますよね…。そんな時は簡易ラックなどを使い、冷蔵庫と物の間に熱が逃げられるような隙間をなるべく作りましょう。
できれば冷蔵庫の側面も、指が入る程度の隙間を空けておくとベター。より放熱効果が高まります。
放熱は前面からも行われているので、冷蔵庫の前面を掲示板代わりに使われている方も多いかとは思いますが、節電の面から考えたら、マグネットなどの貼り付けも避けた方が無難です。
今日から実行できる!冷蔵庫の長持ち作戦
冷蔵庫の一般的な寿命は、およそ10年といわれています。意外に短いと感じられるかもしれませんが、購入から10年が経過した冷蔵庫には、経年劣化している可能性が少なからずあります。
冷え方が弱くなる、冷凍能力が落ちた、内部で水漏れが起こる、異音が発生……などの症状が現れ始めたら、もう黄信号。そうならないためにも、日頃から長持ちさせる使い方を再確認しておきましょう。
冷蔵庫に詰め込んでいいのは70%まで
冷気を作るコンプレッサーを過労死させないためには、食品をぎゅうぎゅうに詰め込むのはやめましょう。
冷蔵庫の中身が70%以下になるよう気をつけてみてください。
ドアのパッキンのお手入れをかかさない
ドアを開閉する回数はできるだけ少なく、そして静かに開け閉めすることでパッキンの老化を防ぎましょう。
目立たないパーツですがパッキンや冷風の吹き出し口を清潔に保つようお手入れも忘れずに。
パッキンが劣化するとドアの隙間ができ、冷蔵庫にとって何もいいことはありません。冷気が漏れる→効きが悪くなる→コンプレッサーの負担が増える…と、壊れる原因にもなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。いずれも思い立ったらすぐに実行できる簡単なものばかりです。
冷蔵庫の節電と、長持ちさせる方法の共通点は
「詰め込みすぎない」
「ドアを開ける回数を少なくする」
の2つなので、これらを特に気をつけてみましょう。
些細なことでも、10年間の積み重ねを考えれば大きな効果に!
今日からできる冷蔵庫の長持ち作戦、皆さんもぜひ実践してみてくださいね。
冷蔵庫の買い替えでお悩みの方は、ぜひノジマにご相談いただければ幸いです。
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